初めて肺水腫を起こし、入院したコロン。
3日間で無事に退院することができて、投薬治療が始まりました。
薬が効いて、病状が安定することを願っていましたが、コロンはすぐに2回目の肺水腫を起こしました。
今回は、初めての肺水腫の1週間後にまた肺水腫を起こしてしまったコロンの体験談です。
▼ひとつ前のお話はこちら

初めての肺水腫から2回目の肺水腫を起こすまでの様子や、症状の変化・薬の量などをまとめました。
そしてコロンは、短期間のうちに繰り返し3回も肺水腫を起こすことになります。

コロンです
犬の肺水腫【退院後】


5月17日に初めて肺水腫を起こして緊急入院したコロンは、20日に退院しました。



3日後に経過を診たいので、受診してくださいね。
次の受診まで投薬を続けて、病状が安定するといいな…と思いましたが、コロンは退院後も元気が無く、食欲不振が続きました。
肺水腫で食欲がない時はどうすればいい?
退院したものの、コロンは全然動かなくなっていて、入院前と比べるとだいぶ弱っているように感じました。
食欲は戻っていなくて、いつも食べているドッグフードに缶詰のフードを混ぜると、少し食べてくれました。


缶詰を混ぜると食べてくれて、安心したのも束の間、コロンのアレルギー体質に悩まされることになりました。



缶詰はアレルギー反応が出る物が多くて、毎回色々買い替えて、アレルギー反応が出ない物を探すのが大変でした。



鶏肉アレルギーです。
アレルギー体質の子は食べられる物が限られているので、食欲不振になった時にこんなに大変なんだな…💦と思いました。
コロンはその後も食欲不振を繰り返し、闘病中はアレルギーでも食べられる食材を使った【手作りごはん】に切り替えました。
▼獣医さんに相談しながら作った【心臓に優しい手作りごはん】のレシピはこちら
退院初日は寝てばかりでしたが、翌日には少しずつ動くようになりました。
薬は大好物のチーズで包むと、喜んで食べてくれました。





少し元気になってきたかな…?
そして3日後、経過観察の為に病院を受診。
レントゲンを撮ったところ、「問題ない」と言ってもらえました。



良かった…✨
でも心臓が治ったわけではないので、「またいつか同じことが起こるだろう」と言われ、投薬で病状が悪化するのをできるだけ抑えられるといいな…と思いました。


少しずつ食べられる量が増えてきて、このまま食欲が回復していくといいな…と思っていた矢先、コロンは2回目の肺水腫を起こしました。
犬の僧帽弁閉鎖不全症
【2回目の肺水腫】
退院からちょうど1週間が経った5月27日。
薬を飲んでいるのに、退院してからずっと食欲が完全に回復することが無く、ずっと缶詰を混ぜたごはんを食べていました。
元気な頃は、ごはんの1時間前には「ごはんが欲しい!」とアピールしていたのに、今はごはんの時間になってもずっと寝ています。
以前はトッピングをしなくてもあっという間に完食できていたのに、今はとても時間がかかり、残食も増えました。
入院前の状態と明らかに違っていて、食いしん坊なコロンの食欲不振に不安を感じていました。
それでもこの日は、久しぶりに晩ごはんを完食できて、食欲が回復して喜んでいたのですが、深夜に突然呼吸が早くなりました。
思っていたよりもずっと早く、2回目の肺水腫が起きました。



このように、さっきまで食欲があって元気かと安心していたら、数時間後に突然肺水腫を起こすので、食欲があっても油断できない!と思いました。
●2回目の肺水腫は、退院して1週間後でした。
●時間は深夜2時頃。



夜間の動物病院が閉まっている時間だったので、朝になるまで自宅で様子を見るしかありませんでした。
※私が住んでいるところは夜間の救急動物病院が22時半までです。
▼肺水腫を起こした時に、病院の先生に教えてもらった応急処置を実践したお話はこちら
この時のコロンの様子は、
- 呼吸が早い
- 寝ている
- 咳を繰り返す
時々、コホッコホッと咳をしていましたが、眠っていました。
心臓が肥大して気管を圧迫する為に出る咳でした。
後に循環器の専門病院を受診した時に、この時のコロンの心臓の状態は、【利尿薬が欠かせない状態】だったことが分かりました。
この時はまだ利尿薬を飲んでいなかった為に、肺水腫を繰り返していました。
犬の肺水腫【呼吸数と薬の量】
飲んでいた薬は、
●ベトメディン(強心剤)
●ネオフェリン(気道を広げる薬)
呼吸数は40回/分で、回数は多いものの、就寝中に肺水腫を起こした為、コロンはずっと寝ていました。



就寝前まで元気そうだったのに…
病院が開いていない時間に肺水腫を起こすなんて…💦
コロンは眠っていたけれど、突然目を覚まして苦しみだすのではないかと心配で、そ~っと呼吸数を測り、チアノーゼを起こしていないか一晩中舌の色を確認していました。


浅くて早い呼吸は心配でしたが、コロンはずっと眠っていたので、舌の色を確認しながら30分おきに呼吸数を測りました。
この2回目の肺水腫を起こした時、時々咳をしていましたが、結局コロンは呼吸が早いまま朝まで眠っていました。
途中で起きて苦しみだすのではないかとハラハラしながら、朝まで様子を確認し続けました。
循環器の専門病院で「最初の肺水腫で助かる確率は80%、2回目以降は命の保証はありません。」と、肺水腫の危険性を教えていただいて、この時も十分危険な状態であったことが後でわかってヒヤッとしました。
※肺水腫を起こさない為の適切な投薬が大切です。
▼循環器の専門病院を初めて受診した時のお話はこちら
犬の肺水腫【利尿薬の追加】
とても長く感じた夜が明け、翌朝すぐに病院へ連れて行きました。
病院ではすぐに利尿薬を注射して、酸素室に入れてくださいました。
念の為そのまま入院し、その後呼吸が安定したので、夕方に迎えに行って、この日は日帰りで帰宅できました。
そしてこの日ついに、【利尿薬】が追加されました。
前回の薬に追加で処方されることになったのが、
利尿薬:ルプラック(1日1回0.5g)
利尿薬は腎臓に負担をかけるので、数値を見ながら徐々に増やしていくことになりました。
利尿薬を飲むと腎不全を起こす原因になると聞いていた為、次は腎臓が悪くなってしまうのではないか…と心配でした。



結局手術までの4ヶ月半の間、利尿薬を飲み続けましたが、腎臓の数値は正常値を保つことができました。
▼心臓の薬と一緒に飲み続けたサプリ【アンチノール】
犬の肺水腫
【酸素室のレンタルを検討】
初めて肺水腫を起こした1週間後に早くも2回目の肺水腫が起きて、しかも深夜だった為、また病院が開いていない夜間に肺水腫が起きる可能性があるのではないか…と不安になりました。



私が住んでいるところは夜間の動物救急病院が22時半までで、曜日によって休診日があります。
今回のように夜間に肺水腫を起こしてしまった時に、自宅でなんとかしなければならなくなる日が また来るような気がして心配でした。
病院で相談をすると、【レンタル酸素室】があることを教えてくださいました。
お金がかかることなので、最初獣医さんは積極的に薦めることはなかったのですが、



もし心配なようでしたら、レンタルしておくと安心かもしれません。
と、カタログをくださいました。


ほんの2週間ほど前までは、元気に見えていたコロンに【酸素室】が必要な状態になるなんて…。
コロンの心臓が急速に悪化しているような気がしました。
とはいえ、今回初めて【利尿薬】を処方されたので、これで症状が治まってくれることを期待していました。
けれど、そんな期待とは裏腹に、退院後はまた食欲不振が続きました。
食欲が戻らないということは、病状が安定していないということだと思い、心配でコロンと一緒に私まで食欲不振になりました。



闘病中はコロンの病状に一喜一憂でした。
コロンに元気が無いことが不安で、レンタル酸素室があった方が安心なのだろうか…とカタログを見ながら考えました。
犬の肺水腫
【酸素室のレンタル】


酸素機のレンタルは1ヶ月に16,500円18,150円~22,000円28,050円ほどかかりました。(2023年現在の金額)
※レンタルのコースによって金額が変わります。
▼実際に使ってみたお話や、コース別の価格比較はこちら
酸素室のレンタルは安いものではなかったし、コースによって内容や値段が違ったので、



どのコースがいいのかな…?
どれくらいの頻度で使うものなんだろう?
と悩んでいました。
コロンはケージに入るのが嫌いなので、酸素室には入ってくれないような気がしました。
食欲はなかなか戻らず、今まで喜んで食べていたドッグフード(ドライタイプ)は、缶詰のフードを混ぜるとなんとか食べてくれる感じでした。
それでも元気だった頃と同じ量は食べられなくなっていて、食欲が戻っていないことが気になりましたが、今回から【利尿薬】を飲み始めたので、薬が効いて病状が落ち着くといいな…と思いました。
利尿薬の追加、続く食欲不振、酸素室の検討…



悩みます…💦
犬の肺水腫
【利尿薬が効かない?】
利尿薬を追加しても食欲不振が続き、元気がない日が続いたコロン。



薬を飲んでいるのに、
どうしてだろう…💦
と謎だったのですが、
のちに、この時の心臓の状態では、処方された利尿薬の量では足りていなかったことが分かり、その後 利尿薬を増やしたところ、肺水腫がピタッと止まりました。
コロンのように、肺水腫を起こしたばかりの状態で、利尿薬を飲んでいるにもかかわらず肺水腫を繰り返している場合は、利尿薬の量が足りていない可能性があります。
薬の処方には専門的な知識が必要な為、僧帽弁閉鎖不全症と診断されたら、循環器の専門病院を早めに受診することがおすすめです。



利尿薬による腎臓の負担を軽減するために、心臓の薬と併用しながら量を調節していくことが大切です。
そんなこととは知らず、処方された利尿薬を飲んで様子を見ていたコロンは、この2回目の肺水腫を起こした僅か3日後に、また3回目の肺水腫を起こすことになります。
まとめ
今回は、僧帽弁閉鎖不全症によってコロンが肺水腫を繰り返し起こしていた時の【2回目の肺水腫】の体験談をまとめました。
コロンのように利尿薬をあまり飲んでいない状態で肺水腫を繰り返している時は、利尿薬の量が病状に合っていない可能性があります。



コロンはこの後3回目の肺水腫を起こし、更に【利尿薬】を追加したのですが、そこでピタッと肺水腫が止まりました。
肺水腫を起こさない為には、病状に合った利尿薬の量を飲むことが大切です。
その後【循環器の専門病院】を受診した時に、
1回の肺水腫でも命に関わる場合があることが分かり、すでに3回肺水腫を起こした後だったので、ずっと危ない状態だったことが分かってヒヤッとしました。
コロンの闘病中に、自宅で応急処置をしたことがありましたが、夜間の肺水腫は利尿薬で応急処置できる場合があります。
突然起こる肺水腫に備えて、かかりつけの病院で先生ともしもの時の応急処置や、その時に飲ませる利尿薬の量について相談をしておくと安心です。
※利尿薬は腎臓に負担をかける為、腎数値を測りながら投薬量を調節していく必要があります。
コロンは【利尿薬】を、1日2回0.5gを3ヶ月間、その後また増えて1日2回0.7gを1ヶ月間、計4ヶ月間飲み続けました。



腎数値は正常値のままでした。
▼3回目の肺水腫を起こした時のお話はこちら

