
今回は、コロンが【臍ヘルニア】の手術をした体験です。



シーズー犬
コロン12才です
9ヶ月前に僧帽弁閉鎖不全症で心臓の大手術をしたコロン。
闘病中の弱った姿が夢であったかのように元気に回復しましたが、今度は耳の中にできた腫瘍を取る手術をすることになりました。


すると、



全身麻酔をするついでに、気になっていた【臍(さい)ヘルニア】と【脂肪腫】も一緒に手術しちゃいましょう。



え!!
一緒にできるんですか⁉
ということで、
【耳の腫瘍除去】に加えて、何年もの間おなかにポッコリあった【臍ヘルニア】と左肩の大きな【脂肪腫】を、この全身麻酔をする機会に一緒に取ることになりました。
今回は、その中からコロンが【臍ヘルニア】の手術をした体験をご紹介します。
もしこれから避妊手術を受けるワンちゃんの飼い主さんがいたらぜひ知っておいてほしい!
避妊手術と一緒に処置できる可能性があります。


おへその辺りがポッコリ【臍(さい)ヘルニア】
臍ヘルニアの写真



▼こちらはコロンのおなかです。


おへその辺りがポッコリ出ています。



まさか…腫瘍!?
と心配して受診すると、それは
臍(さい)ヘルニアでした。
臍(さい)ヘルニアはどんな手術?
おなかに空いた小さな穴を塞ぐ手術で、難易度は低いそうです。
穴を縫い付ける手術なのですが、
穴の周りは硬くなっているため、そのまま塗うことができません。
そのため、穴の周りの硬い部分も切り取って、柔らかい部分同士を縫い合わせるのだと説明を受けました。
手術当日の流れ
全身麻酔をするため、当日の朝は絶食💔


視線が辛い…💦
なんでごはんをくれないの…?
とずっと後追いされるので、目の前で朝食を食べることができず、私も一緒に絶食。
午前中にコロンを病院に預け、昼過ぎに手術開始。
術後の様子を見て、入院するか日帰り退院するかを連絡いただけることになりました。
「簡単な手術」と執刀医さんはおっしゃっていましたが、やはり手術は不安ですね。
とはいえ、
コロンは9ヶ月前に命懸けの心臓手術をしているので、あの時の不安にくらべると今回は少し気持ちが軽く感じました。
18時頃、
「退院できそうです」
と連絡がありました。



日帰りで手術することができました。
※日帰りできるかどうかは、術後の様子を見て獣医さんが判断されます。
19時にお迎えに行ったところ、まだ麻酔が覚めきっていなくてヨロヨロとしていました。
帰宅すると、すぐにごはんを欲しがったので、ひと安心。


食欲はありましたが、さすがに傷口が痛くて、ジッとしていました。
今回、臍ヘルニア以外の部分も手術をしたので、翌日から痛みで鳴いて、食欲不振にもなって一時は大変でしたが、なんとか無事回復しました。
▼術後の詳しい様子はこちら


回復にかかる時間は?
傷口が癒えるまでに2週間ほどかかると言われました。
今回、臍ヘルニアの手術で使用したのが「溶けるタイプの糸」だったため、抜糸はありませんでしたが、術後は1週間ごとに経過を診察しました。
術後3週間は、念のためお散歩は禁止。
術後3週間くらいで、おなかの傷が少しジュクジュクしたり、少し腫れているように見えて心配でしたが、それは「溶けるタイプの糸」がまだ溶けていなかったためでした。
コロンは皮膚が弱く、アレルギー体質のため、他のワンちゃんよりも糸に反応しやすかったのかもしれません。
術後1ヶ月くらい経つと、完全に傷が癒えました。
今では、どこを手術したのかわからないくらいになっています。
避妊手術と一緒に手術ができる臍ヘルニア


おへその辺りがポッコリ出る臍ヘルニア。
時々病院を受診した時に獣医さんがモミモミすると一時的に引っ込むのですが、また時間が経つとポッコリ出てきてしまいます。



臍ヘルニアは、おなかに開いた小さな穴から脂肪が出てきてしまって膨れたように見えるんです。



そうなんですね…、
手術はしなくても大丈夫でしょうか?



脂肪が出てくるだけであれば大丈夫なのですが、穴から腸が出てくることがあり、そうなると危険で、すぐに手術が必要になります。



腸が出てくるなんて…
怖いですね…!



避妊手術の時に一緒に手術をすることが多いのですが…、コロンちゃんは避妊手術をしていなかったのでしたかね?



!?
していました・・・10年前に・・・。
なんと…。
避妊手術と一緒に手術できたなんて!
この時初めて知りました。



避妊手術をした時は臍ヘルニアが小さくて、分かりにくかったのかもしれませんね…。
確かに、コロンは8才頃まで臍ヘルニアに気が付きませんでした。



そうなんです。まだポッコリしていなくて…。
避妊手術と一緒に手術ができたんですね!



コロンちゃんは心臓の大手術をしたばかりですし、これ以上大きくならないか様子をみていきましょう。
と言われ、様子を見ていたのですが、
実は心臓病の闘病中から、
コロンの臍ヘルニア、こんなに大きかったかな・・・?と、
だんだん大きくなっているような気がして心配でした。
(▲上の写真は臍ヘルニアの手術前に撮ったものです。)
今まで何年も様子を見てきたものの、腸が出てくるかもしれない心配があるというのは不安でした。



避妊手術をした時に一緒に手術しておきたかったなぁ…
ずっと犬を飼ってきて、コロンで4代目なのですが、それまで【臍ヘルニア】になった子が1匹もいなかった為、当時私は【臍ヘルニア】というものを知りませんでした。
避妊手術をした当時にそのことを知っていれば…と、コロンのポッコリおなかを見る度に後悔しました。
何年も放置することになった臍ヘルニア
おなかの中の穴を塞ぐ手術で、獣医さんは「簡単な手術」だとおっしゃっていましたが、全身麻酔が必要な為、避妊手術の時に一緒に手術することが多いようです。



コロンは2才の時に避妊手術済なのですが、その時は穴が小さかったのかポッコリ出ていなくて、私も獣医さんも気付きませんでした。
結果12才まで手術の機会が無く、様子を見ながら過ごすことになりました。
今回コロンは、【耳の腫瘍除去】と一緒に手術をしましたが、避妊手術と一緒に手術をする機会を逃すと、このようにその後なかなか手術をする機会がありませんでした。
コロンは、臍ヘルニアに気付いたのがシニア犬になってからでした。
全身麻酔は少なからずリスクがある為、獣医さんはコロンが高齢なこともあって
「何か手術する機会があった時に…」
と、積極的に臍ヘルニアの手術を勧めませんでした。



コロンのように、穴が小さくて分かりにくいことがあるので、これから避妊手術を考えている方は【臍ヘルニア】の手術が必要かどうかを獣医さんに確認しておくと良いと思います。
ちなみに、
コロンは9ヶ月前に全身麻酔で心臓の手術をしたのですが、大手術すぎてその時は臍ヘルニアを一緒に手術するどころではなかったので、全身麻酔で手術をするからといって一緒に別の場所も手術ができるかどうかは、手術の難易度によります。
まとめ
今回は12才のシニア犬コロンが【臍ヘルニア】と【耳の腫瘍除去】【脂肪腫の除去】を一度に手術した際の【臍ヘルニアの手術体験】をご紹介しました。
当時闘病していた心臓病に比べると緊急性は低い為、後回しになっていましたが、臍ヘルニアは徐々に大きくなってきていたので、放っておくのは心配でした。



高齢なので何度も全身麻酔をするのは心配で、一度に手術をすることになりましたが、術後は痛そうでした。
耳の腫瘍や脂肪腫は、加齢によって症状が出てきたものですが、臍ヘルニアは若いうちに手術が可能であったことがわかって早く手術できていれば安心だったのに・・・と後悔しました。
もしこれから避妊手術などで手術の予定がある場合は、臍ヘルニアを一緒に手術できることを知っておくと良いと思います。
できるだけ手術は避けたいものですが、早期に解決しておくことができるのであれば、その後安心して過ごせますよね。



全身麻酔の手術はリスクがあるので、手術の内容やリスクを詳しく説明してもらって、納得した上で進めていくことが大切です。
今回コロンが一緒に行った手術はこちら



