【名医と出会いたい!】犬の僧帽弁閉鎖不全症コロンの闘病記⑫

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コロンは僧帽弁閉鎖不全症の悪化で何度も肺水腫を繰り返していました。
かかりつけの病院で治療をしても症状が改善されず、【悪化を遅らせる方法はないのだろうか?】【病気に詳しい名医さんに診てもらいたい!】と思いました。

今コロンが元気に過ごしているのは、たくさんの【名医】との出会いがあったからこそだと思っています。

今回はコロンの闘病中に【名医】と出会った体験をご紹介します。

コロンです

目次

はじめに

コロンのかかりつけの病院は、先代犬から20年以上お世話になっていて、院内の設備は整っているし、何より動物の為に日々奮闘してくださるとても良い先生達です。

何かあったらすぐに病院へ!
病院に行けば必要な治療をしてもらえる!

と信頼の厚い先生達で、コロンの主治医さんは年齢は若いですがワンちゃんのことを想って治療をしてくださっているのが伝わる先生です。

そんな信頼できる先生なのですが、
今回【僧帽弁閉鎖不全症】が突然悪化して本格的に投薬治療が始まった時に、先生は素直に「この病気は、専門的な知識が必要で、難しいんです。」とおっしゃいました。

私が住んでいるところは県内をはじめ隣接した県にも心臓の手術ができる病院が無い為、かかりつけの病院ではこの病気の治療は【投薬治療一択】という感じでした。

なんとか薬で症状を抑えていこうと精一杯考えてくださったのですが、コロンは先生の予想を上回るペースで繰り返し肺水腫を起こし、何度も危険な状態に。

犬 肺水腫

それでも先生は精一杯薬の量を考えてくださっていたけれど、どんどん悪化していき不安な日々でした。

悪化していく状態を必死で追いかけるような治療が続きました。

苦しそうなコロンの様子を何度も見て、私はネットで検索🔍
『僧帽弁閉鎖不全症が手術で治った!』と喜んでいる飼い主さんの話を見て気になっていた【心臓手術】について主治医さんに聞いてみました。

実はこの時私は、僧帽弁閉鎖不全症の手術ができる病院が限られていることを知らず、普段から様々な手術を行っているかかりつけの病院で、心臓手術もできると思っていました。

ここで私はコロンの命の恩人である循環器専門の【名医】を紹介されることになります。

病院を選ぶポイント

手術を検討する為には県外の病院を受診する必要があることがわかり、手術可能な専門病院を探すことになりました。

県外の病院を受診するのは一大決心でしたが、後悔したくない一心でした。

県外の循環器専門病院を選ぶ時、最初私はコロンを連れて移動をすることを考えて、できるだけ自宅から近い病院が良いと考えていまいした。

そのことを主治医さんに伝えた時、

主治医さん

この心臓手術は、手術はもちろんとても難しいのですが、それだけでなく【術後のケア】が重要なんです。

術後のケア。

主治医さん

術後に起こる様々な体調の変化に対応できる【経験豊富な病院】が絶対に良いです!

と断言されました。

主治医さんは過去に同じ病気で手術したワンちゃんを知っていて、その子は手術が無事成功したけれど、術後2日後に亡くなってしまったそうです。
その時に飼い主さんが、私と同じように【自宅から近いから】と経験の少ない病院を選んでいたことが記憶に残っていたようでした。

ずっとお世話になり、数々の外科手術を経験されている主治医さんが【経験豊富な執刀医さんが絶対に良い!】とおっしゃったので、その方が良いのだろうと思いました。

そして、

主治医さん

自宅から通える距離で、経験豊富な病院を探します!

と言って、今回手術を受ける病院を探してくださいました。

もちろん、経験の少ない病院であっても手術が成功して元気になったワンちゃんはいますし、成功率が100%では無い手術なので、経験豊富な病院でも助からない場合もあります。
絶対に大丈夫!とは言えない手術なのですが、【術後に何が起こるかわからない手術】であることから、念には念を入れて、経験豊富な病院を選ぶことが最善だろうと勧められたのでした。

結果、

コロンは術後に、400匹以上の手術を経験されたベテラン執刀医さんが「初めて見た」と言われる体調不良を起こすことになり、経験豊富な病院にお任せしていて本当に良かったと思ったのでした。

循環器の専門医さんと出会う

かかりつけの病院の主治医さんはこうもおっしゃっていました。

主治医さん

動物病院は、健康診断や予防接種などでも十分収益を得られる為、そういう病院もあります。
そんな中、ここまで突き詰めて専門分野を学ぼう!と尽力されたことは、凄いことなんですよ。

主治医さん突然ぶっちゃけましたが、確かにそうだなと思いました。

コロンのかかりつけの病院では、外科手術やガン治療なども行っているので、様々な治療や技術を勉強されている先生達だからこその意見だろうと思いました。

循環器専門病院

そんな獣医さんから見ても【凄い】存在の循環器専門医さんですが、実際にお会いすると、

凄かったです✨

診察時間内に教えてもらったコロンの現状。
病状や病気についての情報量が凄まじく、こちらの疑問には即答で答えてくださり、治療や手術について詳しく教えていただけました。

それまで【なんでこんなにどんどん悪化していくのだろう…】とか【どれくらいの薬の量が適切なのだろうか…】とか【日常生活で気を付けた方が良いことはあるのだろうか…】と、わからなかったことが一気に明確になり、専門的な知識がある先生に診ていただけることはこんなに安心するものなのかと実感しました。

また、それまで【不治の病】だと思っていた僧帽弁閉鎖不全症が、同じ病気のワンちゃんの命を既に手術で何百匹も救ってきた執刀医さんにとっては【治せる可能性が高い病気】であることにも希望が湧きました。
※僧帽弁閉鎖不全症の手術はリスクがあり、成功率が100%ではありません😢

2021年11月に「余命2ヶ月」だったコロンは、この執刀医さんに命を救っていただきました。

元気になりました。
執刀医さんありがとうございます!

犬 僧帽弁閉鎖不全症術後 コロン
窓から外を眺めるのが大好きなコロン

循環器の専門病院を受診した時のくわしいお話はこちら

名医とは

職種に限らず、専門職というのは経験値が物を言うところがありますよね。

獣医界の中でも更に専門の【循環器専門医】ということで、コロンの主治医さんが言われていたように、動物の命を救う為に更に突き詰めて学ばれた気持ちが尊いと思います。

動物の命の為に尽くし続ける獣医さんが【名医】なのだと思います。

また、コロンは術後に原因不明の体調不良で長期入院したのですが、その時に専門医さんは「原因を特定することができず入院が長引いてしまったから…」と、入院費を減額してくださいました。(術後3週間入院して、退院後またすぐに更に3週間入院することになりました。)

手術後の入院が予定より長引いて、想定していた金額を超える大出費だった為、その退院後にまた再入院することが決まった時は、出費がおそろしかったのですが、執刀医さんの気持ちに救われました!!

性能の良い高額な機材を使っていたり、24時間看護であったりと、治療費が高額になるのは仕方がないのですが、あくまでも動物の命を救う為であり【利益の為だけに治療をしているわけではない】ということが伝わるところも【名医】だと感じました。

たくさんの名医

自宅からギリギリ通える距離で、経験値が豊富な専門病院を探してくださった、かかりつけ病院の主治医さん。

主治医さん

紹介するからには、どんな病院か知っておきたいので、コロンちゃんの初受診に同行させてください!

と、なんと初受診の当日に現地集合で駆け付けてくださいました。

かかりつけの病院では、この僧帽弁閉鎖不全症の治療は【投薬治療のみ】で、手術を選択した患者はコロンが初めてでした。
その為、今後同じ病気のワンちゃんに紹介することになるであろうことを考えて、なんと主治医さんと院長先生まで、コロンの初受診に同行してくださったのでした。

5時間半の移動中に何かあった時の為にと、コロンの移動時間に合わせて出発し、もしもの時は合流できるようにと利尿薬の注射なども持って来てくださっていました。

循環器の専門知識は無いとはいえ、コロンの治療のために信頼できる専門病院を探し、ここまで動いてくださった主治医さんもまた【名医】だと思っています。

更に、

コロンの手術当日は、かかりつけの病院から主治医さんと看護師さんが【手術の見学】という名目でコロンの手術に立ち会ってくださいました。

手術台の上で亡くなる可能性がある手術であった為、コロンの知っている先生方が立ち会ってくださっていたことは本当に心強かったです。
お世話になった先生方には頭が上がりません!

紹介した専門病院が、どんな病院で、どんな手術を行っているのか、往復10時間以上かけてしっかり目視で確認された先生方のプロ意識に脱帽です。

名医同士は繋がっている

動物病院 診察室

コロンは手術直後に甲状腺機能低下症になりました。
循環器の専門病院では原因がわからなかったところ、今度はかかりつけの病院の主治医さんが【甲状腺機能低下症】の可能性に気付いてくださり、血液検査をして新たに甲状腺機能低下症であることがわかりました。

心臓手術では専門的な知識と豊富な経験で見事な治療を施してくださった循環器の名医さんもまた、循環器の病気以外のことはわかりづらいものなのだなとわかりました。

元々アレルギー性皮膚炎だったコロンは、甲状腺機能低下症で皮膚が更にボロボロになり、今度はかかりつけの病院から独立して皮膚科を開院された【皮膚の専門医】さんの元で治療をすることになりました。

ここでもかかりつけの病院の主治医さんが連携を取ってくださいました。

皮膚の治療中、今度は耳の中や体にできた腫瘍を取って検査した方が良いということになり、心臓手術の9か月後にまた手術を受けることになりました。
この皮膚の専門病院には、手術に必要な機材が無かった為、そこで新たに【腫瘍の専門医】さんを紹介されました。

驚いたことに、この【腫瘍の専門医さん】は、コロンが心臓手術をした循環器の専門病院にも時々腫瘍の手術で執刀したことがあるそうで、今回の手術では心臓手術をしてくださった執刀医さんと連携を取って、心臓手術の術後の経過を確認し、コロンの手術に臨んでくださいました。

術後9ヶ月で耳の手術をしたお話はこちら

この腫瘍の手術の時に【腫瘍の専門医】さんが、
『心臓手術の執刀医さんと、「あの子は術後にいろいろあって大変だったんだよ。」って話をしました。今回の腫瘍の手術の後には、皮膚の専門医さんがコロンちゃんの経過を心配してメールをくださったんですよ。いろんな先生に心配してもらって、

この子は人を繋ぐ子ですね。

とおっしゃってくださいました。

なんて素敵な言葉をかけてくださるんだろうと思いました。

コロンは皮膚が弱くて小さい頃から病院通いが続いて、シニアになってからはこんなにたくさんの病院に通うくらい病気ばかりだな…、いろんな先生にお世話になって申し訳ないな…と思っていた私は、その言葉に救われました。

そして、コロンだけに限らずどのワンちゃんも人と人とを繋いでくれる存在であると思うのだけれど、今回コロンがお世話になった先生達に共通することは、それぞれがお互いの専門性をリスペクトし合い、信頼して、ワンちゃんの為に一番良い治療は何かを探してくださっていること。

自分よりも専門性に優れた先生がいれば、迷わず紹介してくださる。
利益ではなく、ワンちゃんの命の為に動いてくださっている。

そこに自然に連携が生まれ、【名医】は【名医】と繋がっているのだと思いました。

コロンがお世話になった先生方、経験と知識の詰まった思いやりの溢れる診察ぶりは、文字通り【名医】そのものでした。

まとめ

今回は、コロンがお世話になった【名医】の皆様をご紹介しました。

かかりつけの病院の主治医さん・心臓手術の執刀医さん・皮膚の専門医さん・腫瘍摘出手術の執刀医さん。

私が【名医】だ!と感じた先生方に共通していることは、

ワンちゃんの為に時間を惜しまず勉強をされている。
先生同士で横の繋がりを大切にし、連携を取っている。
診察中の言葉に思いやりが感じられる。

というところです。

診察してもらっている時に、言葉の端々に先生の人柄がにじみ出るものですよね。

今回コロンは私の意図しないところでどんどん【専門医】さんを紹介されていく展開になったのですが、それぞれの病気を専門的に学んだ【専門医】さんの頼もしさを知りました。

もし今、かかりつけの病院の先生と治療の方向性が噛み合わないと感じたり、不信感があったりする飼い主さんがいらっしゃれば、勇気を出してセカンドオピニオンすることでワンちゃんにピッタリの獣医さんに出会えるかもしれません。

信頼できる先生に診ていただくって、とても大切なことだなと思いました。

心臓手術の時に、移動の都合だけで自宅から近い病院を選ぼうとしていた私は、良い先生と出会う為に努力を惜しんではいけないのだと身をもって体験しました。

後日談

コロンの手術後、かかりつけの病院の主治医さんは【循環器】について勉強を始めたそうです。

動物の為に知識を深めようと日々尽力される先生方は本当に素晴らしいですね。

若くて経験が少ない分、頼りなく見える先生でも、動物に対する情熱があればどんどん成長していき、そんな先生が【名医】になっていくのだと思いました。

先生達のおかげで、ワンちゃんにはもしもの時に駆け付ける場所があり、安心して過ごすことができることに感謝です。

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