11月15日
今日も面会へ。
順調にいくと、昨日に比べて血液の数値が改善されているはずです。
良くなっているだろうか…?とドキドキしながら病院へ行くと、
開口一番、専門医さんが
「実は朝、電話をさせてもらったんです…。」と。
え!?
▼前回のお話はこちら
僧帽弁閉鎖不全症の手術体験記
【術後4日目】
昨日と同様、執刀医さんは対応中で、専門医さんが状況を教えてくださったのですが…、
電話…!?
気付かなかった…!?そんなはずは…
ホテル生活5日目。
いつ電話がかかってきても出られるようにと、私はずっとスマホを肌身離さず持っていました。
あんなにスマホと生活を共にしていたのにナゼ…!?
と思っていると、
なんと、携帯にかけるとびっくりするかもしれないと、自宅に電話をしてくれていた先生。
私はホテル生活で自宅におらず、自宅にいる家族は出勤した後で、留守でした。
そういうことか…💦
幸いその後処置をすると落ち着いた為、再度携帯には連絡しなかったそうなのですが…、
コロンに起きた電話するほどの問題とは…。
膀胱からの出血
昨日に引き続き、今日の朝もコロンはおしっこが出なかったらしい。
そして様子がおかしくて、ぐったり…とまではいかないけれど、しんどそうだったので、血液検査をしたそうです。
まさか昨日の面会の後もずっとおしっこが出ていなかったなんて…
腎臓の数値
血液検査の結果、BUN120、クレアチニンが3.3と、腎臓の数値が跳ね上がっていることがわかったそうです。
リンが9.8。
これは、おしっこから出てくるミネラルで、腎臓の機能が低下するとこのような数値になるそうです。
【おしっこが出ていないこと・腎臓の数値が上がってしまっていること】から、おなかにエコーを当てると、膀胱がパンパンに張っていることがわかったそうです。
膀胱パンパン事件!
おしっこが出なかった原因
膀胱からおしっこが外に出るまでの過程で、尿道の移行部に血の塊があって、たまたま蓋をする形になってしまい、おしっこが詰まってしまったようです。
たまたまそこに血腫ができてしまったのですが、これがもう、めちゃくちゃ珍しいことらしいのです。
しかも女の子でそこが詰まることは超レアケースらしく、400件以上の手術をしてきた先生が一度も見たことが無かった出来事だったそうで、なかなか起きえないことが起きていて、予測できなかったようです。
ただでさえ、術後は何が起こるかわからないと言われていたのに…
まさかの超レアケース💦
経験豊富なベテラン先生に「前例が無い」と言われると一気に不安になりました。
血腫ができた原因
心臓の手術をする過程で、血をサラサラにして固まらない状態にして、人工心肺に血液を送っていました。
その過程で、血が固まらないようにする為に、【血が止まりにくくなる薬】を使うのですが、そのことで血腫ができていたことが考えられるらしい。
手術をしてすぐの段階では、コロンはカテーテルを抜いてもおしっこが普通に出ていたそうです。
その段階では閉塞するレベルではなかったが、それが悪化したのか、もしくは炎症で腫れたのか、血腫が大きくなることで尿道を塞いでしまったようです。
大きな腫瘍があるとか、硬い石があるとかではないので、炎症でできた血の塊は、吸収されて無くなるそうです。
柔らかいものなので、カテーテルを入れたら、おしっこは普通に通過して、今は出るようになったそうです。
それが朝の時点で、その処置が終わって、電話をしてくれたらしい。
「今回の血腫は、一生そこにあり続けるものではないので、今回の腎臓の数値の上昇に関しては、この後下がっていくはずです。」
と言っていただけてホッとしましたが、
基本的にはそうそう起きない、珍しい出来事なので、今後も慎重に経過を診ていく必要があるようです。
血液の数値【術後4日後】
腎数値
上記の影響で、今もまだ血尿が出ている。
膀胱がパンパンに張っていたので、負担がかかって、昨日は正常値だった腎臓の数値が悪くなってしまいました。
ただ、原因は解除できている。
膀胱に負担がかかったせいで、朝は血尿が酷かったが、今はだいぶ透明になってきているそうで、様子見です。
炎症の数値【CRP】
膀胱の炎症が強かった影響で、CRPは上がっている。
腎臓以外は大丈夫。
貧血
貧血は22.6%
昨日は24.5%で、昨日よりも貧血は下がっているが、血尿を抑えれば進むことはないはず。
膀胱の出血で貧血を起こしていたはずなので、これ以上 下がらなけれは大丈夫。
17%を切ると良くないらしい。
白血球と血小板
白血球も上がっているが、膀胱からの出血があったので、多少は仕方がない。
膀胱からの出血で血小板も消費されて、昨日の146から49まで下がってしまっている。
「コロンちゃんは昨日までとても良い数値だったのに、だいぶ悪化してしまいましたが、悪化した原因を特定できているので、そこを対処すれば大丈夫なはず。」
と専門医さん。
膀胱が出血したことによるリスク
●膀胱の中に血腫があったということは、その血腫の為に血小板を含め、血を固める為の材料が消費されている。
●その為、血を固める材料が不足して、出血しやすくなったり、出血によって血栓傾向が逆に増してしまったりする。
そんな…💦
体内に出血があると、血を固めようと頑張ってしまうので、それによって血栓傾向が増してしまうらしい。
血栓傾向を抑える為に、血液を固める為の材料【血液を固める凝固因子(タンパクの成分の部分輸血みたいなもの)】の点滴をして、様子を見ています。
腎臓が一回壊れてしまったので、しっかり点滴をしていかなければならない。
膀胱の中の炎症が治まるまでは、また蓋をされるといけないので、カテーテルを入れて点滴。
膀胱の中を洗い流す感じ。と言っていました。
貧血や血小板に関しては、対処をして様子見。
血液をサラサラにする為の注射も、膀胱の出血が治まるまで止めた方がよいので、無しにすることになりました。
血栓に注意は必要であるが、部分輸血で対処しているので、そちらで様子見。
「奇跡的なことが起きました。」と専門医さん。
まさかの
悪い意味で【奇跡】
食欲
「ごはんは意外と食べてくれています。」
と専門医さん。
本来ならこの数値なら食べられないくらいなので、先生は【食べないだろう】と思ったけれど、意外と食べてくれているらしい。
昨日やっと酸素室から出て面会ができたけれど、今日はカテーテルが入っていて、動くとカテーテルがチクチク当たってまた炎症を起こすといけないということで、今日は酸素室ごしの面会になりました。
「酸素室から出せない状態では無い」と言われたけれど、動かない方が良いとわかっているのか、しんどいのか、私が行っても全く動きませんでした。
なんだか今日が一番しんどそうに見えました。
頭も上げず、ずっと寝ています。
管の中が赤いので、まだ血尿が出ていることがわかります。
朝はもっと赤かったそうです。
コロン…おしっこが詰まってしまってたのか…
昨日の朝から丸一日おしっこが出ないなんて、初めてだもんね。
しんどかったね…
昨日の夕方に、やっぱり病院に電話すれば良かったな…なんて考えました。
それでもごはんはちゃんと食べて、偉かった…。
地元の病院で入院した時は一切ごはんを食べられなかった子が。
頑張ってる…!
まとめ
術後4日目。
コロンは膀胱から出血して、血の塊が尿道を塞ぎ、おしっこが出なくなっていたことがわかりました。
処置をしてもらえたものの、血尿は続き、腎臓の数値が跳ね上がってしまいました。
術後は血栓ができる可能性がある為、血栓予防薬の投与は大切だったのですが、出血が止まらない為、血栓予防薬を止めるしかなくなってしまいました。
出血が止まらないことで、血栓ができるリスクも高まり、コロンピンチ💦
昨日まで血液の数値は良好だったのに、一日でこんなにも悪化するなんて…。
「術後は何が起こるかわからない」
ということを、身をもって体験しました。
更に超稀な激レアケース…。
24時間看護の病院なので、看護師さんは時間ごとに交代で勤務されているだろうし、重篤な患者さんがたくさんいる病院なので、コロンのおしっこがずっと出ていないことがわかりにくかったのかもしれないな…。
中には緊張しておしっこが出ないワンちゃんもいると言っていたので、毎日一緒に過ごしていないと異変に気付きにくいのかもしれないと思いました。
ワンちゃんは話せないし、飼い主しかわからないこともあるので、いつもと違うと思ったら、それを伝えれば良かった…と思いました。
反省…💦
血小板の数値や炎症の数値が良くない原因がわかって、血栓予防のお薬を止めて様子見です。
血栓予防の薬を止めるのは心配だけれど、出血を止める対処をしてくださっているので、早く血尿が止まって、数値が安定するといいなと思います。